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| ミランコヴィッチメニューへ戻る 最終氷期における気温変動-Dansgaard-Oeschgerサ イ ク ル と ハ イ ン リ ッ ヒ ・イ ベ ン ト 第四紀研究(The Quaternary Research) 37 (3) p.181-188 July 1998 PDF 藤井理行 1997年12月19日受付.1998年5月19日受理.1997年度日本第四紀学会大会シンポジウムにおいて講演. *国立極地研究所 〒173-8515東京都板橋区加賀1-9-10 . キーワード:氷床コア,interstadials, Dansgaard-Oeschgerサイクル,熱塩循環, NADW 抄録 グリーンランド氷床のコアの安定酸素同位体組成の解析により,Dansgaard-Oeschgerサイクルと呼ばれる氷期における24ものinterstadials(亜間氷期)が明らかとなった.interstadialsは,数十年間で5~7℃ の急激な温暖化とその後500~2,000年の緩やかな寒冷化で特徴づけられる気温変動である.また,Dansgaard-Oeschgerサイクルを束ねたBondサイクルと呼ばれる気温変動は,ローレンタイド氷床から北大西洋への氷山群の流出(ハインリッヒイベント)後に急激な温暖化で始まることが,海底コアとの対比で明らかとなった.本論では,氷期における北大西洋深層水(NADW)の消長による海洋での熱塩循環の変動が,地球規模での気候を支配してきたことを示すとともに,気候システムには2つの安定なモードがあることを指摘する.さらに,現在進行中の温暖化に伴う降水量の増加により,北大西洋海域の塩分濃度が低下し,熱塩循環が止まり,現在とは別の気候モード(寒冷化)が引き起こされる可能性を紹介する.。 .I. はじめに 極域の氷河や氷床では,さまざまな起源から輸送されてきたエアロゾルがdry falloutあるいはwashoutという過程で積雪中に堆積するし,大気は雪が氷になる過程で気泡として取り込まれる.また,氷を構成する水分子の酸素あるいは水素の安定同位体組成は,気温の良き指標である.夏季でも積雪の融解がほとんど起こらない極域の氷河や氷床は,したがって過去の環境や気候を良く保存している.氷期一間氷期サイクルの地球規模の気候・環境変動を探るため,北極グリーンランドではヨーロッパグループがGRIP(1990~1992),North-GRIP(1997~),アメリカグループがGISP 2(1990~1993)と呼ばれる計画を実施した.南極氷床では,ロシアがボストーク基地で,日本がドームふじ基地で,氷床深層コア掘削を実施した. ヨーロッパグノレープ(GRIP)は,グリーンランド氷床で1992年に岩盤まで達する3,028mのコア掘削に成功した.この氷床深層掘削で得られたコアは過去25万年間をカバーするが気候変動に新たなるいくつかの間題を提起した.その一つが氷期におけるinterstadials(亜間氷期),そしてもう一つが最終間氷期(the Eemian)の気温の不安定性についてである.ここでは,最近のGRIPの成果を中心に,interstadialsの気温変動についての問題点を述べる. II. Dansgaard-Oeschgerサイクル GRIPコアが掘削されたグリーンランド氷床の頂上では,現在の年積雪酒養量が氷当量で23cmと大きいため,酸素同位体組成(δ18O)の季節変化が保存され,その年層を数えることによりコア年代が14,500年前まで高精度で求められている(Dansgaard et al., 1993).それ以深は,氷床流動の定常モデルを用いて年代を推定している. Dansgaard et al.(1993)が示したGRIPコアの酸素同位体の解析結果は,過去25万年間にわたる気候変動の詳細を明らかにするとともに,最終氷期における24ものinterstadialsを示した(図1).また,Johnsen et al.(1992)は,GRIPコアのinterstadialsに対応する気温変動を,グリーンランドのほかの多くのコアでも確認しており,このinterstadialsが北極圏の大西洋地域で広範囲に起こった気候変動であることを明らかにした ![]() 図1 グリーンランドGRIPコアの酸素同位体が示す過去25万年間の気温変動 最終氷期の24のinterstadials(小黒丸;IS number 1~24)は,数十年での急激な温暖化とその後500~2,000年にかけての緩やかな寒冷化で特徴づけられる.Dansgaard etal.(1993)を改編. .interstadialsの多くは最終氷期に不規則に起き,数十年以内の急激な気温上昇により始まり,500~2,000年かけて徐々に寒冷化する特徴がある(Johnsen et al.,1992). このような急激な気候の変動は,氷期から完新世(後氷期)への移行期に出現した寒冷期であるヤンガードライアスからプレボレアル期に移る時にも認められ,そこではわずか1~3年の間に降水量が2倍に増大した(Alley et al., 1993),酸素同位体組成と気温(T)の関係は,δ180=0.67T-13.7(Johnscn et al., 1992)でこの関係から,interstadialsの気温上昇は約7℃ と見積もられている.ちなみに,最終氷期から完新世への気温上昇は12~13℃ と推定されている.このinterstadialsの気温変動は,Dansgaard-OeschgerサイクルあるいはD-Oサイクル(Broecker,1994など)と呼ばれる.Dansgaard-Oeschgerサイクルは,2つの安定な状態を繰り返すフリップフロップ現象であり,これは気候システムに2つの安定したモードがあることを示唆している. 北極グリーンランドで顕著に現われたDansgaard-Oeschgerサイクルのうち,2,000年以上継続した9のinterstadialsは,南極ボストークコアにも現われている(Bender et al.,1994,図2).大気中でのガス成分は,ほぼ地域的な偏りがなく地球規模で均質と考えられるので,コアに含まれる気泡中の安定酸素同位体組成により,両極コアの対比が可能となった. ボストークコアで見られるinterstadialsにおける気温変化は,グリーンランドとは異なり,緩やかな温暖化とその後の緩やかな寒冷化が特徴でその気温上昇も2℃ 程度と小さい(Bender etal., 1994).このようにグリーンランドでは,南極と比べ,氷期における気温変動は急激かつ大規模に起こり,その変動回数も多い. この理由として,Bender et al.(1994)は,氷期におけるinterstadialsは北半球で起こり,それが長く続いた場合にだけ南極にも伝搬したと考えた.III.ハインリッヒイベント氷期におけるinterstadialsのトリガーとして,北半球で何が起こったのか.この答えは,北大西洋の海底コアの解析結果がもたらした.Heinrich(1988)は,地球軌道要素の変動が気候システムへ及ぼした影響を研究するため,北大西洋東部のドライザック海山からの13の海底堆積物コアを調べた. そして,過去13万年間にわたる生物遺骸や泥質の堆積物中に,粗粒な氷河性堆積物を多量に含む12の層を発見した.この氷河性堆積物は,氷期に発達した氷床から分離し,北大西洋に流出した氷山群がもたらしたと考えた.この最終氷期における北大西洋への氷山群の流出は,ハインリッヒイベントと呼ばれている(Broecker,1994など). Bond et al.(1992)は,この氷山群の流出を検証するため,北大西洋の19地点に及ぶ広範囲な地点の海底コアを調べた.その結果,過去14,000~70,000年間にハインリッヒイベントでもたらされた最も新しい6層の氷河性堆積物中には,石灰岩やドロマイトの含有量が北大西洋の西から東にかけて減少すること,グリーンランド南方や北大西洋の東部や南部にはこれらが見い出されないことなどを明らかにした(図3). 陸域起源の石灰岩やドロマイトは,カナダ東部から北部にかけての地域やハドソン湾を中心に分布している.この基盤岩を削ってカナダ東岸に達したローレンタイド氷床からは,11,000±1,000年の周期(Heinrich,1988)で多量の氷山が北大西洋に流出し,氷山はその底面から石灰岩やドロマイトの粒子を落としながら南東に流れたのである.ハインリッヒイベントは,ローレンタイド氷床のサージ(異常前進)によるものであるがHeinrich(1988)はこの周期が地球軌道要素の歳差運動の約1/2であることから,ローレンタイド氷床のサージがミランコヴィッチサイクルと関連して起こった可能1生を指摘した. ![]() 図2南極ボストークコア(上)とグリーンランドGISP2コア(下)の水素および酸素同位体組成による気温変動の対比 GISP2コアで見られた2000年以上系継続したinterstadialsのみがボストークコアで認められる。 Bender at al(1994)に改変。 IV. Dansgaard-OeschgerサイクルとNADW Neogloboquadrina pachydermaと呼ばれる浮遊性の有孔虫は,5℃ 以下の寒冷海洋環境下で生息する.北大西洋の2つの海底コアで海水温度の指標としてこの有孔虫が調べられた.その結果,グリーンランドGRIPコアのDansgaard-Oeschgerサイクルのいくつかを束ねた気温変動サイクル(Bondサイクルと呼ばれる:Broecker,1994)と,この有孔虫の量比が指標する海水温度との間に非常に高い相関性が認められた(図4,Bond et al.,1993).グリーンランドの氷床コアで見られた急激な温暖化とゆるやかな寒冷化が北大西洋でも起きていたのである. さらに,北大西洋海域やグリーンランドでの急激な温暖化がハインリッヒイベントの後に起きていたことが明らかになった.Bond et al.(1993)は,この説明として,ローレンタイド氷床のサージによる氷山群の流出→ 氷床の後退→ 氷山の流出減少→ 淡水の供給減少→ 北大西洋の海洋表層の高塩分化→ 熱塩循環(thermohaline circulation)による北大西洋深層水(NADW: North AtlanticDcep Water)の形成→ メキシコ湾流の北上→ 急激な温暖化,という気候変動のシナリオを示した.海洋循環の変動が気候システムのシフトに大きな役割を演じていたのである. 氷期におけるBondサイクル,すなわち急激な気温上昇と緩やかな寒冷化やそれに伴う気候・環境変動は,地球規模で起こったことが明らかになりつつある.一方,GRIPコアのメタン濃度はDansgaard-Oeschgerサイクルに対応して,増減していることが明らかになった(Chappellaz et al.,1993).氷期には,北半球高緯度地域が広範囲に氷床や永久凍土に覆われていたので,メタンの主要な起源は熱帯の湿地であり,熱帯の気候がDansgaard-Oeschgerサイクルに呼応して変動していたと考えられた. このように大規模なDansgaard-Oeschgerサイクルは,南極や熱帯地域の気候・環境変動とリンクした地球規模の現象といえる.Bondサイクルにおける急激な温暖化は,ハインリッヒイベントで説明される.しかし,それより短い周期で熱帯を起源とするメタンの変動ともリンクしたDansgaard-Oeschgerサイクルは,どのように説明されるのか.Broecker(1994)は,塩分振動子(salt oscillator)説,すなわち,北大西洋の表面海水の塩分濃度の不均質性によってNADWのスイッチがONまたはOFFにされ,北大西洋の海洋循環の変動が赤道付近の湧昇流の変動を引き起こし,熱帯の気候とリンクしたのではないかと考えている ![]() 図3 北大西洋の海底コアでハインリッヒイベントが発見された地点とローレンタイド氷床から 氷山群の流出経路(Bond et al., 1992) 黒丸と半黒丸は,それぞれHl~H6のすべておよびいくつかのイベントに対応する氷河性堆積物が発見された場所,白四角は氷河性堆積物が発見されなかった場所を示す.矢印は氷山群の流出経路,破線はハインリッヒイベントの南限と北限(Ruddiman,1977)である.また,最終氷期における氷床の最大拡大域を実線で示す.黒い部分は,石灰岩およびドロマイトの分布域である. .V.氷期における気温変動のメカニズム地球軌道要素の変動が氷期における気温変動に対して重要な要素であることは,南極やグリーンランドでの気温変動が地球軌道要素の変動と調和的な周期を持つこと(Genthon et al., 1987; Dansgaard et al., 1993)から明らかといえる.しかし,地球軌道要素のうち10万年の周期を持つ離心率の変動は,氷期一問氷期サイクルをひき起こす日射量,ひいては気温の変動を引き起こさなかったことも明らかで何らかの正のフィードバック機構が働いたと考えられる. Dansgaard-OeschgerサイクルあるいはBondサイクルで特徴づけられる氷期における大規模な気温変動に対して,温室効果気体であるCO2あるいはCH4ではなく,ローレンタイド氷床のサージがトリガーとして働き,さらにNADWが主要な役割を演じたことを述べてきた.地球規模の気温変動をひき起こすメカニズムは何か.図5は,気温変動のメカニズムを模式化したものである.気温を決定する要素は,海洋や陸域,氷床,生物などの諸々のプロセスが複雑にリンクしている.以下,それぞれのプロセスについて,そのメカニズムの概略を示す.1.生物プロセス海洋性植物プランクトンは気候形成に大きな役割を演じていると考えられている.その第1は,硫化ジメチル(DMS:CH3SCH3)の生成でこれは大気に対する硫黄の主要な自然発生源となっている. ![]() 図4 過去1~5万年間のGRIPコアによる酸素同位体組成(Bondサイクルが鋸刃状に示されている:上)と北大西洋海底コアの浮遊性有孔虫N.pachydermaの量比の変化(下)氷期における急激な温暖化と北大西洋における海洋環境変動が密接に関係していることを示す. 'YD:ヤンガー・ドライウアス LGM:最終氷期の氷床再拡大期 III.ハインリッヒイベント Bond et al.(1993)を改編 ![]() 図5 気温変動のメカニズムを示す模式図 地球の気温は,地球の軌道要素の変動による日射量の変化や,海洋,陸域,氷床,生物などさまざまなプロセスが複雑にリンクして決まる. DMSは酸化され,エアロゾル状のメダンスルホン酸(MSA:CH3SO3OH)や硫酸となる.こうしたエアロゾルは,散乱により大気の放射収支に直接的に影響を及ぼす.特に近年では,化石燃料の消費により放出される硫酸エアロゾルが負の放射強制力として作用(寒冷化)することが注目されている(Kiehl and Rodhe,1995).またMSAは,高い吸湿性を持つサブミクロンサイズのエアロゾルで,雲の凝結核(GCN:cloud condensation nuclei)として作用して,雲による負の放射強制力で気候の寒冷化をひき起こす可能性が指摘されている(Charlson et al.,1987). その第2は,CO2生物ポンプとしての役割である.CO2は大気中の60倍も溶解している海洋との交換が重要であるが氷期一間氷期サイクルにおける気候形成には,その物理化学プロセス,あるいは生物プロセスが大きく支配していた可能性がある.生物プロセスでは,植物性プランクトンが光合成によりCO2を固定し,粒子状有機物となって深海底に沈降するという生物ポンプが重要である.このポンプである植物性プランクトンの生育上,栄養塩は不可欠のものであるが特に陸域起源である鉄は必須元素として律速因子となっている(マーチンの鉄の仮説:Martin,1990). 2.陸域プロセス氷期には気候の乾燥化による乾燥地域の拡大,海面低下による大陸棚の露出により,現在の10~20倍もの多量のダストが大気に放出さ礼南極氷床に輸送された(Petit eta l.,1981). し か し,ダ ス トの増加 による全球規模の大気混濁度の変化,ひいては気温に及ぼした影響はほとんど研究されてない.陸域起源ダストは海洋の一次生産制限因子としての鉄の供給,生物ポンプ,CO2の大気中濃度とリンクし,気候形成に関連すると考えられている. 火山活動によって,多量のダストや酸性ガスが大気中に放出される.成層圏に放出される火山性エアロゾルの気候への影響は,ピナツボ火山で数年程度といわれているが成層圏に多量のエアロゾルを供給した大規模な火山活動ではさらに長いと考えられる.数千年あるいは数万年に一度の大規模火山の気候への影響については,ほとんど研究されていない. .3氷床プロセス氷床のサージはアルベードを低減させ,寒冷化に作用するが,これが氷期のトリガーとなったとの古い説がある(Wilson,1964).南極氷床がサージにより南緯60度まで拡大したとすると,低いアルベードのため地球が受ける全日射量が4%減少し,それが氷期への寒冷化のトリガーとなったという説である. 氷床サージは,氷期のトリガーとまでいかなくとも,寒冷化に作用することはまちがいない.Heinrich(1988)が指摘しているように,地球軌道要素の変動が気候変化を介してローレンタイド氷床のサージを引き起こし,海洋循環そして気温の変動とリンクしていた可能性が考えられる.氷期に海洋の水が陸域に上がり,氷床の発達で海面が低下すると大陸棚が露出し,氷期におけるダストの主要な供給源となるが,北半球ではシベリア沖のベーリンジア,南半球では南米パタゴニア沖の大西洋大陸棚が重要である. 4.大気・海洋プロセス陸域の積雪あるいは海洋の海氷は,その低いアルベードにより気温に対してフィードバック機構を持つ.氷床のサージがNADWで代表される海洋の熱塩循環を引き起こし,気候形成に大きな役割を果たしたと考えられていることはすでに述べた.この海洋循環はベルトコンベアに例えられる(Broeckcr and Denton ,1989)が,現在このベルトコンベアを駆動しているのはNADWのほか,南極底層水(ABW: Antrctic Bottom Water)である.岡田・大河内(1992)によれば,NADWとABWはそれぞれ4万年,10万年を主とする固有の周期を持っており,気候変動の理解にはこれらを複合的に捉える必要がある. 大気の循環場は,海洋の循環場と密接に関連して形成される.また,氷期には南北の気温傾度が大きくなり,北半球では偏西風波動が3波長型になり,ローレンタイド氷床の形成に必要な水蒸気の供給を可能にする大気循環場となるとともに,風速が増大し物質輸送力が強化された. VI. VI.おわりに 氷期における気温の急激な上昇とそのメカニズムは,温室効果気体である二酸化炭素濃度が人類が経験したことのない360ppm(間氷期においては280ppm,Barnolaet al.,1987)を超える高濃度になっている現在,検証されるべき重要な課題である.本論では,北大西洋の熱塩循環の消長の重要性とともに,気候システムには2つの安定なモードがあることを指摘したが,この熱塩循環は将来の地球の気候をも支配する可能性がある.温暖化により降水量が増加することにより,北大西洋海域の塩分濃度が低下し,熱塩循環が止まり,NADWのスイッチがOFFにされ,現在とは別の気候モード(寒冷化)が引き起こされる可能性である(Broecker,1997).地球の気候を支配するのは何か.過去の地球の状態にその答えを探ること,現在の地球環境システムを研究・監視すること,そして数値予測モデルを改良することなど,地球環境研究のさらなる展開が求められている. 引用文献 Alley, R. B., Meese, D. A., Shuman, C. A., Gow, A. J.,Taylor, K. C., Grootes, P. M., White, J. W. C., Ram,M., Waddington, E. D., Mayewski, P. A. and Zielenski,G. A. (1993) Abrupt increase in Greenland snow accumulation at the end of the Younger Dryas event. Nature, 362: 527-529 Barnola, J. M., Raynaud, D., Korotkevich, Y. S. and Lorius, C. (1987) Vostok ice core provides 160,000year record of atmospheric CO2. Nature, 329: 408-414 Bender, M., Sowers, T., Dickson, M-L., Orchard, J.,Grootes, P., Mayewski, P. A. and Meese, D. A. 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