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| ●焼却炉などによる重金属類汚染 ごみ・産廃焼却炉、加熱方式による土壌汚染処理施設などは、廃棄物などを非 常に高い温度で加熱するため、中に含まれる重金属類が揮発し、排ガスとともに 排出され、周辺地域に拡散します。 近年はダイオキシン対策として高温焼却、溶融が主流となっており、十分な規 制が行われていない重金属類による汚染の環境、健康リスクが課題となっています。 ●土壌調査で重金属類汚染を調べる ごみ焼却炉、産廃焼却炉、各種工場などの煙突排ガスによる周辺地域の重金属 類汚染を調べる方法として、大気(空気)中の汚染を調べる方法と、土壌などの 汚染状況を調べる方法があります。 大気中の汚染濃度は汚染の排出状況、風向・風速などの気象状況により刻一刻 と変化しているため、汚染の実態を把握するためには、長期に渡って連続して大 気を採取し、分析する調査をしなければならず、大変な時間と費用がかかってし まいます。 一方、重金属類などの汚染は土壌中に蓄積されるため、土壌に含まれる重金属 類の濃度を分析することにより、長期的な汚染の程度を調べることが出来ます。 さらに、1箇所だけ調べるのではなく、発生源(焼却炉など)を中心に、面的 に沢山の地点について調査を行うと、汚染の分布状況を把握し、発生源と汚染の 因果関係を推定することが可能となります。 土壌中の重金属類調査は安価に行うことが出来、採取も大気と比較して簡単で あるため、沢山の地点について調査を行うことが容易です。 ●調査の手順 土壌による重金属類調査は以下の手順で行います。
●土壌試料採取の方法 ○調査地点の選定 排ガスは排出口(煙突)からみて、風下方向に流れるため、まず風の流れを把 握します。自治体が測定している風向・風速から作成された「風配図」を入手し ましょう。 図に示した風配図の例ではN(北)、NNW(北北西)が大きくなっています。 これは北から南に向かって吹く風、北北西から南南東に向かって吹く風が、1年 を通じて多いことを表しています。 図 風配図の例 ![]() そこでこの例の場合には、採取地点を発生源(煙突)を中心とした8方向に加 え、南南東方向の合わせて9方向としました。 発生源から100mおきに、各方向5〜6地点ずつを地図上に記しました。道 路上など土がない場合には、少しずらした地点とするか、1つ飛ばすなどして構 いません。 図 採取地点の選定例) ![]() ○土壌試料の採取 地図をみながら採取地点を探し、土壌試料を容器や袋にスコップで採取します。 スコップは1箇所採取するごとに洗い、前の地点の土とまざることがないように しましょう。 土壌採取の際には、よそのお宅の土を勝手にとることがないよう、調査の趣旨 を説明し、許可をいただいてから採取するようにしてください。 1箇所あたりの土の量は約100g、表面から5cm程度の土を採取します。 石や草の根は出来るだけ取り除いて下さい。 土の入れ替えが行われた場所、農薬・除草剤が撒かれた場所、踏み固められて いる場所などは避けるようにします。 土壌採取の際には、地点番号、採取日等を記入した紙とともに、記録写真を撮っ ておきましょう。第三者の方に採取に立ち会っていただければなおよいでしょう。 写真 土壌を採取している様子 ![]() 写真 土壌を採取している様子 ![]() ●濃度汚染地図 図は調査結果の例としてカドミウム、鉛の濃度分布を地図上に2次元スプライン 補間法により示したものです。 物質により分布の違いがありますが。中心にある発生源の南側に大きく、北側 に少し、濃度が広がっているのが分かります。風配図と濃度分布を合わせてみる と、中心にある発生源の排ガスに含まれるカドミウム、鉛が周辺地域に蓄積して いることが推定されます。 図 濃度地図の例:カドミウム、鉛、ヒ素 ![]() 分析結果の数値だけでなく、このような地図と調査結果の評価を報告書として お送りいたします。 |
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