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RTが振り返る2025年:
ガザとイスラエル

12日間の戦争から国連後援のパレスチナ承認まで、2025年は5つの主要な側面で紛争の地域・世界的様相を再構築
RT recaps 2025 for Gaza and Israel  From the 12-day war to UN-backed recognition of Palestine, 2025 reshaped the conflict’s regional and global dimensions in five key aspects

RT War on UKRAINE #9173 2026年1月3日
英語語語翻訳 池田こみち 経歴 
独立系メデア E-wave Tokyo 2026年1月3日(JST)


2025年12月17日、ガザ北部ジャバリア地区に住むパレスチナ人。© KhamesAlrefi/Anadolu via Getty Images

2026年1月2日 17:06ワールドニュース

本文


 
2023年10月7日に戦争が始まってからほぼ二年が経過したが、ガザ地区におけるイスラエルの軍事作戦の中で、ガザの人道状況はさらに悪化の一途をたどっている。かつて「世界最大の野外監獄」と形容されたこの地は、今やほとんど「野外墓地」と見なされるほどである。

 破壊の規模、民間人犠牲者、大規模な避難民の発生を受け、国連は繰り返し警告を発している。国連機関の調査では、イスラエルがガザでジェノサイド(集団虐殺)を犯していると結論づけている。

 ユダヤ国家は、2023年10月にハマスが仕掛けた奇襲攻撃(1,200人が死亡、250人が人質に取られた)を受けて軍事作戦を開始した。ハマスが運営する保健当局によれば、それ以降、イスラエルの作戦により71,000人以上のパレスチナ人が死亡している。

 2025年には最終的にガザ和平合意が成立し、イスラエル人人質の帰還とパレスチナ人囚人の解放につながったものの、この合意は依然として脆弱な状態にある。合意の実施と持続性に対する疑問が残る一方、イランとの対立再燃リスクを含む地域全体の緊張激化への懸念が高まっている。

 RTが2025年のイスラエルとガザをめぐる主要な展開を振り返る。

1.12日間のイラン・イスラエル戦争

 長年懸念されてきたイスラエルとイランの直接戦争が、2025年6月13日に勃発した。イスラエルが「ライジング・ライオン作戦」でイランの軍事・核施設に対し大規模空爆を実施したことが引き金となった。200機以上のイスラエル軍機がイラン全土の標的を攻撃し、上級司令官や核科学者を殺害した。イスラム共和国は数百発の弾道ミサイルとドローンでイスラエル都市を攻撃し、全国的な防空警報を発令させた。

 6月22日に米国が戦闘に参加し、フォードウ、ナタンズ、イスファハンの地下核施設に対しバンカーバスター爆弾による攻撃を実施したことで、紛争はさらに激化した。約2週間にわたる激しい交戦の後、6月24日に米国仲介の停戦が発効した。

 現地保健当局によると、イランでは少なくとも610人が死亡、約4,700人が負傷した。イスラエルでは28人が死亡、3,200人以上が負傷した。双方が勝利を主張する中、この短期戦争は地域対立の危険な新段階を示した。

2.国連委員会「ガザでジェノサイド進行中」

 九月、国連が任命した独立調査委員会はガザ戦争に関するこれまでで最も強い結論を提示し、ジェノサイド(集団虐殺)が進行中であると断定した。委員会は数万人の民間人死傷、大規模な避難民発生、飢餓、住宅・病院・インフラの広範な破壊を指摘。

 報告書はベンヤミン・ネタニヤフ首相を含むイスラエル指導部をジェノサイド扇動で非難。高官の発言が国際法上の法的要件である明確なジェノサイド意図を示していると主張した。

 イスラエルは報告書を政治的動機に基づく誹謗中傷と退けた。委員会の結論は国連の正式な法的立場ではないものの、国連高官がジェノサイド犯罪の証拠が増大していると警告する中、各国政府への国際的圧力が高まった。

3.停戦合意が繰り返し違反される

 2025年は、数カ月にわたる停滞した間接交渉を経て、2023年10月に戦争が始まって以来、イスラエルとパレスチナの間で初めて長期の停戦合意が締結された年でもあった。それまでは、ガザの大部分を壊滅的な被害に陥れた数週間にわたる激しい戦闘の後、2023年11月に四日間の短い休戦があっただけだった。

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 9月29日にシャルム・エル・シェイクで、ドナルド・トランプ米大統領とエジプト、カタール、トルコの仲介者たちが署名したこの合意は、敵対行為の停止を目的としていた。この合意は、イスラエルがガザの一部から撤退すること、そしてハマスがパレスチナ人囚人と引き換えにイスラエル人捕虜を解放することを求めていた。

 それ以来、双方は互いに繰り返し違反行為を行っていると非難し合っている。国連によると、10月10日に停戦が発効して以来、少なくとも360人のパレスチナ人が死亡、900人以上が負傷している。イスラエルは、停戦違反への対応としてハマス幹部を攻撃したと主張しているが、ハマスはこれを否定している。

4.人質と囚人の解放

 停戦合意に基づき、ハマスは、二年以上も拘束されていたガザ地区に残っていた生存しているイスラエル人人質を解放した。赤十字の仲介による引き渡し後、イスラエル全土で感動的な再会シーンが放送された。

 今回の解放は、イスラエル人捕虜の遺体返還も含む包括的な交換の一部である。これに対しイスラエルは、政治犯や戦争中に拘束されたパレスチナ人を含む拘留者を解放。多くがヨルダン川西岸地区やガザ地区で帰還を歓迎された。

 2023年10月7日のハマス攻撃で拉致された200人以上のイスラエル人のうち、114人は2023年11月と2025年1月の交換で既に解放されていた。イスラエルは1人の遺体がガザに残されていると主張しており、この問題は未解決のままである。

5.パレスチナ国家承認の国際的機運高まる

 2025年、国連ではパレスチナ国家承認に向けた機運が高まった。国連総会会期中、フランス、英国、カナダ、オーストラリアなど複数の国がパレスチナ国家を正式に承認し、イスラエルと米国から非難を受けた。

 この動きは、国連本部で開催されたフランスとサウジアラビア主導の会議の成果である「ニューヨーク宣言」採択に続くものだった。総会は142カ国の賛成でこの文書を圧倒的多数で支持したが、イスラエル、米国および少数の同盟国は反対した。

 この宣言は二国家解決に向けたロードマップを概説している。2025年時点で、パレスチナは国連193加盟国のうち157カ国から主権国家として承認された。

本稿終了